株式会社明和不動産

DX通じて不動産ビジネスを標準化

─新たに菊陽支店を出店されるそうですね。

川口　菊陽バイパス沿いに社屋ビルを建築中で、7月末に完成予定です。1階が菊陽支店、2階が貸事務所、3階以上は22戸の住居フロアで、支店には不動産売買、賃貸部門に加え、管理部門の待機所を置く予定です。既に台湾積体電路製造(TSMC)関連の住居確保には着手していますが、1000世帯分の要求に対し、現状では絶対数が不足しています。そこで、私が代表を務める一般社団法人「熊本県賃貸住宅経営者協会」加盟の賃貸管理会社10社が連携して住宅確保に取り組んでいます。菊陽町周辺では地価高騰が続いていますが、今後さらに関連企業の進出などに伴う住宅需要の増加が予想されます。国家プロジェクトともいわれるTSMC進出に際しては、物件の供給など住宅確保の面から貢献していきたいと思います。

─LINEを活用したオーナー向けの新サービスをスタートされました。

川口　これまでほぼ紙で郵送していたオーナー様への月次報告書類を「オーナーLINE」に集約していく予定です。今や年代を問わずほとんどの方がスマホを所有し、LINEを利用する時世です。このLINEでは所有物件の情報システムへのアクセスやセミナー案内のほか、チャット機能でオーナー様からの相談にもスピーディーに対応できます。今後2、3年をかけ全オーナー様へのLINEサービス導入を目指します。また、別途「収益物件LINE」の運用も開始し、管理オーナー様以外にも投資物件の情報やセミナー情報を提供しています。

 
─九州電力と始めた入居者見守りサービスとは。

川口　「Q-ieまもり」と呼ばれるスマートメーターを活用した高齢入居者向けの見守りサービスで、30分単位の電力使用量を解析し、異変を察知したら親族などに連絡します。その他にも、管理物件で入居前に盗聴・盗撮器の無料チェックサービスを開始するなど、ITやDXを駆使し、安心してお住まいいただける環境づくりに努めています。

─今年の抱負をお聞かせください。

川口　「あらゆるフォーマットの標準化」をテーマに掲げて実践します。現状は賃貸取引における各種フォーマットが同業者間で異なりますが、統一化すれば業務の簡素化・迅速化とコストダウンが図られ、顧客サービスも向上します。DXを通じてお客様が喜び、社員も幸せになれる不動産ビジネスを推進していきたいと思います。