学校法人御船学園　平成音楽大学

大学開学50周年記念行事を開催

─さまざまな音楽活動に取り組まれています。

出田　コロナ禍が落ち着き始めた昨年秋ごろから、音楽活動が徐々に再開いたしました。熊本地震からの復興を願うクラシック音楽の祭典「第1回くまもと復興国際音楽祭」が開催され、本学は音楽祭の理念に賛同する「ビジョンパートナー」として参画。その公演として「吹奏楽演奏会」や「学園祭」「平成音楽大学2021華麗なる音楽の祭典in御船」などを行いました。熊本にゆかりのある種田山頭火生誕140年を記念した舞台「きょうも隣に山頭火」では本学の関係者も出演し、私自身も作曲を担当させていただきました。広島市で開催された日韓台中の友好と創造をテーマにした「東アジア音楽祭」においては、私の作曲作品「チューバとピアノのための“火祭”」が演奏されました。11月の「熊本県新人演奏会」には、オーディション合格者14人のうち本学の在学生と卒業生7人が出演。また昨年12月、北京オリンピックを記念した委嘱作品を作曲し、東京と中国・北京、熊本をリモートでつないで演奏し、動画配信いたしました。

─卒業生の主な進路を教えてください。

出田　音楽・教育をはじめ各界、国内外の幅広い分野で活躍しています。例年、熊本をはじめ各地で教員採用試験に合格しており、狭き門をくぐり抜け音楽の素晴らしさを伝える音楽教師になることは喜ばしいことです。本学では中学校・高等学校の音楽教員免許や幼稚園教諭、保育士などの資格を取得することができます。
 

─今年、開学50周年を迎えられます。

出田　1972年に熊本音楽短期大学として開学し、2001年に4年制の平成音楽大学となりました。九州唯一の音楽大学として数多くの卒業生を輩出してこられたのも、ひとえに皆さまのご支援、ご指導のたまものと深く感謝しております。音楽のような情操教育を継続していくには裾野を広げることが大切ですが、それには行政や企業、地域のサポートが必要です。皆さまには引き続きご支援くださいますようお願い申し上げます。今年は、国内外を問わず幅広くコラボレーションした記念コンサートを大々的に開催するほか、地元の御船町と連携を深めローカリズムを追求したユニークな発想のイベントも企画しています。また現代社会のニーズを踏まえて、将来的にはゲームやアニメ音楽、声優などを学ぶコースを新設する構想もあります。これからも熊本の自然や風土、歴史を重んじながら新しいことにチャレンジしていきたいですね。